宝塚スカイアタッカーズ 監督のブログ

宝塚市 小学生・中学生 男子・女子 バレーボールクラブ

OBの結婚式と19期生ラストゲーム

今日は5期生『さとる』の結婚式に行って来ました。
終始、泣きっぱなしの式でした。

彼との出会いは、僕が新任教師として学校に着任した年でした。

自分のクラスにはいませんでしたが、
同じ学年(2年生)でした。

先生になって、すぐにスカイを立ち上げました。

先生になるのも夢でしたし、
男子バレー部を創ることも夢でした。

今考えると、ものすごいエネルギーがあったなあと感じます。





市内には、今以上にバレーボールチームはありましたが、
全て女子チーム。

スカイは宝塚で初めての
男子バレーボールチームでした。



最初は数人からスタート。珍しさもあってか、
気付けば…30人を超える部員数になりました。



さとるは、2年生で入部してきました。
本当に元気で、すぐにバレーボールに夢中になり、
メキメキと力をつけていきました。

いつもちょこちょこ側にいて、
5年間、ずっと一緒にいました。

「僕が先生を全国大会に連れて行く!」
と手紙をくれたこともありました。

今でも、ずっと残しています。




5期生は、今までで唯一
6年生だけでチームを組めました。

元気で、パワーがあって、とにかく明るい。

さとるは、そんなチームのキャプテンになりました。





5期生は、決して上手くはないけれど、
とても強いチームでした。

めぐり合わせって凄いもので、
この代の時、同じ阪神地区に
全国出場(ベスト8)のチームがいました。

だから、いつもいつも…2位でした。





最後の大会は『ファイナルカップ』でした。

予選から勝ち続け、上位トーナメントに進み、
県立体育館で決勝戦

最後は京都の強豪男子に負けましたが、
全てを出し切ってくれた5期生のラストゲームでした。




県大会に毎年出るようになり、
段々と指導も厳しくはなっていきました。

この頃になると、そんな噂も流れ
部員もなかなか増えなくなりました。








さとるはスカイの中学部に入りました。

中学に入り、心も体も成長して
僕に対しても色々な「思い」を持ってきた彼は
段々と反発した態度をとるようになりました。

そして、ある日、ついに取っ組み合いのケンカになりました。

面白いでしょ…指導者と部員がケンカって。

でも、一番その表現があっていると思います。




お互い、ずっと一緒にいたので。
家族みたいになってるんでしょうね。

体育館の外で、取っ組み合いをし、
ケンカをして…彼はスカイを辞めていきました。





そこからね…十数年。

色々なことがありました。

さとるは、スカイ以外のチームでコーチをして
試合で相手ベンチにいたこともありました。

彼なりのアピールだとは理解していましたが、
当時はどうしてもちゃんと話をすることなく
月日だけが経っていきました。




彼も高校生になり、大学生になり…


それでも、何だか二人の間にまだまだ「何か」が残ったまま。

本当はどちらも意識をしているんですが、
素直になれないというか…







さとるは先生になりました。

同じ教師という立場になり、
お互いに大人として、話すようになりました。

仕事の話もできますし、
バレーの話もするようになりました。


でもやっぱり、何か間にある…
「このままずっと、何か引っかかる物がとれないのかな…」
と思ってました。





めでたく、今日はさとるが結婚することになり
恩師として招待していただきました。

うちのOBコーチも、同じ5期生。
一緒に式に参加してきました。






ホテルに着き、式に参列。
ジーンとしながら、素敵な式を見せてもらってました。

次は披露宴。

座ってすぐ、名前のカードの裏に
メッセージが書かれているのを見つけ、
読んで…涙…

たった一文の言葉で
十数年、ずっと引っかかっていたものが
スッと取れたような気がしました。



スライドを見て、スカイのことが出来てきて…また涙…








そして、最後にすごいサプライズ…




キャンドルサービスの時に、さとるが僕の席の横にきて
すっと封筒を渡してきたんです…

「先生、手紙書いたから読んで。」って。

中身を読んでないのに、もう涙…






便箋5枚にぎっしりと書かれた手紙は、
小学校時代から今までのことが書かれていました。

内容は…書きませんが、
読んで号泣してしまいました。。。

そして、全てのわだかまりが消えた瞬間でした。






厳しくやってきたけど、
ぶつかったこともたくさんあったけど、
やっぱり、全力で本気でやってきたら
絶対に伝わるんや…と感じました。







今は本当に、時代に時代に…と思ってやっています。

もちろん、時代に合わせないとやっていけない部分があるけれど
自分で「ここまで」と限界を作って、
もめないように、うまくいくように…と
セーブしている、いや、
楽をしている自分なのか、葛藤することが多々あります。

難しい部分もあるけれど、
全力が足りていないと、感じた時間でした。





結婚式は、
幸せの涙、感動の涙をたくさん流した時間でした。







そして…

この日は19期生のラストゲーム
ファイナルカップ

5期生さとるの時と同じ、6年生最後の大会です。



予選は残念ながら、2戦2敗。

全国級の相手に、
ガチガチだったと連絡をもらっていました。

OBコーチと高速を走って向かい、
運よく、最後の試合に間に合いました。




下位トーナメントの初戦。
負ければそこで終わりです。

やっぱりガチガチでした。
合同練習に入っても、声も出ていません。


「お前らの最後!それでいいのか!」

…奮起することを期待しましたが、誰も返事もしないまま
試合がスタートしてしまいます。




1セット目はリードされるも追いつき、
でも最後は競り負けました。

2セット目。
ここぞでミスが出て、波に乗れません。

「勝ち負けやない、全てを出してるかどうか!」


キャプテンがメンバーに声を掛けに行く姿を見て、
何とかしようとする姿勢を感じました。

でも、今のスカイの子たちは
なかなか、「やり返す!」という部分が出ません。



そして残念ながら、最後の笛がなりました。。。





「終わった!」
そんな気持ちは出ませんでした。

出し切ってない?
やりきってない?
まだまだやれる?

分からないのですが…
答えは、しばらく経ってから感じるのかもしれません。



6年生3人、フル出場は
この日が最初で最後でした。

きっと満足のいく出来ではありませんでしたが、
再スタートの1期生としてふさわしい、
優しい3人は健在でした。

コートで試合をさせてやれたことは、
良かったと感じています。








これで、今年度全ての大会が終わりました。

これからまた、強いチームを目指して
頑張っていきたいと思います。





長々と取り留めのない内容になりすみません。

おやすみなさい。