一番欠けているのが、『チームワーク』です。
個々の素材も良いし、
素直なメンバーが揃っていますが、
練習や先日の大会を見ても
『つながり』がありません。
チームに『つながり』が無いのに
ボールがつながるはずも無い。
自分のことで精一杯の部分も多々あるかと思いますが、
「人のことは人のこと、気にしてません…」のチームでは
この先、個々に上達しても、
チームとしては強くならないし、
何より、魅力の無いチームになるでしょう。
今日の練習も、
最初はボールを使わずに
マット運動、跳び箱を使っての運動など、
体を全て使える選手になるような
器械体操を重点的に入れてました。
最後に、
平均台を使って
『台上で前転』をさせました。
平均台の上で前転（前まわり）をするのは
子どもたちにとって、かなり勇気がいるようです。
恐る恐る、チャレンジしていきます。
回った後、足と足の間に平均台が入れば『合格』。
時間がかかりましたが、
１人、１人…と合格していきました…
ここからです…
いつもの、スカイが出始めます。
合格して、喜ぶ → 自分自身のことで、喜ぶ
他に、まだ合格できないメンバーがいるのに
あとは頑張って～状態です。
口では「がんばれ～」なんて言ってますが、
そこに心など、こもってません。
そんな中、
３年生の１人が、出来ずにいました。。。
僕は何も言わず、
ずっと見守っていました。
台の上で回ることも
怖くて出来ない…
さて、他の子はどうしてるか…
出来たもの同士で、
ワイワイ喜んだり、話をしたり…
そんな時間が３０分続きました。
そこで、全員を集めました。
「お前らのチームワークって何？口だけの仲間？？それでチームなんか？」
何人かはハッとしたようで、
言葉をかける場面が増えました。
でも、
それ以上のことは絶対に言わずにいようと思ってました。
いつまでも、和の無いチームでは…
そこから、かなりの時間を使いました。
始めは
「がんばれ～！」
と声をかけるだけだったのが、
「落ちても大丈夫なように、補助しよう！」
とか、
「平均台が細いから、怖くないようにまわりをかこもう！」
とか…
そんな中で、
一番光っていたのが
うちの紅一点の『かんな』です。
僕が一言伝える前から
ずっと出来ない子に「大丈夫！まわれるよ！」と声をかけています。
今、全体を見ることができる
貴重な子です。
１年生からバレーをはじめ、
他に女子チームがあるのに、
男子であるうちを選びました。
今年、もう５年生になりました。
うちでは最高学年になっています。
「かんなちゃんのファンだよ！」と
よそのチームから言ってもらえるほど、
人気のある子です。
今まで、たくさんの先輩を見てきて
自分なりに一生懸命な『先輩』になろうとしているのが分かります。
さて…
平均台を始めて、、、２時間半。。。
ずっとじっと・・・怖くて平均台の上で固まっていた子が
まわりました。。。
勇気を持ってまわった子も素晴らしいし、
最後には全員で応援した子どもたちも
素晴らしいと思います。
チームワークなんて
指導者が作ることなどできないことです。
技術は教えられても、
作られたチームワークなら…ここぞでモロく崩れることでしょう…
その意味でも、
時間がかかっても
こういった時間をいっぱい与えるべきだと
最近思いました。
気合で根性で
苦しい練習を耐え抜いたチームも
素晴らしいキズナがあるもんだと思います。
それ以上に
本当に自分の心から出てきた
「がんばれ！」「だいじょうぶ！」と言う言葉が出せる
そんな選手に、チームにしたいものです。
写真は、
２時間半かかって、やっと『成功』した瞬間です。
真ん中の二人が
馬跳びの格好をしているのが分かりますか？
少しでも、平均台が怖くないように
台を大きく見せよう…と、子どもたちが考えた案なんです。
今日は半日、５時間の練習時間で、
ボールに触ったのは…最後の３０分弱。。。
いつか、芽が出ると信じて
新生チームを作っていこうと思います。
１２人になった新生スカイ。
花が咲くのはいつの日か…
